ろまんくらぶ「仮面の天使」164

回転しながら茉莉は全てを忘れてしまいたかった。健とのことも教授とのことも、、。何もかもなかったことにしたかった。くるくる回りながらそれはどこか弱々しく見えた。
「ね。見てみなよ」
「うん」
京子に促され智子も茉莉の姿を目にする。
「なんだかよくわからないけれど、危ない感じがする。それに彼女があんな感じだと心配で気分下がっちゃう」
「うん」
「今度さ、その例の男のこと探ってみない?」
京子は真面目顔で提案する。
「そうだね。でもどうやって?」
「みんなで茉莉の家に押しかける」
「あ、いいかも」
「パジャマパーティーみたいにさ」
「だね」
「そんで、変な男だったら、茉莉に他の男を探す」
「でも、それ、ちょっと待って。だって、彼女には教授がいる」
「えー?教授?でも、彼には彼女の憂鬱を晴らす技量はなさそう」
「あ、京子の言う通りかも」
「ね」
「じゃあ、こないだの、、、ホラ、音楽やってるって人は?」
「あー、あれは、やめた方がいいかも」
「そう?結構イケメンで良さそうだったけど」
「確かにかっこいいけど、なんだか毒があって得体が知れない」
「そう見える?」
「うん。なんだかね。こう修羅場の予感」
「まあ、京子の勘って当たるから」
「まあ、茉莉のこと、うちらも本当に心配してるのに、なんだか、その腐れ縁くんとのことあまり彼女話したがらない。だから何か話せない秘密でもあるのかなあって」
「だね。あ、茉莉戻ってくる」
「やっほー。ねえ、2人とも踊らないの?」
「んー、後でね。ねえ、今度さ、茉莉ん家でタコパしない?」
「タコパ?」
「たこ焼きパーティー。私道具持ってるから」
「あ、いいねいいね」
智子はすぐに京子に同意する。
「でさ、お泊まり会とかしちゃう?」
京子はたたみかけるように提案する。とにかく「腐れ縁くん」のことを探らないと、茉莉の憂鬱の原因がわかりそうもなかった。

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