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zoom RSS ろまんくらぶ「仮面の天使」102

<<   作成日時 : 2017/12/06 10:45   >>

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さて茉莉の羽根はどんな色合いなのだろうか。雅也は想像して胸を震わせる。そう、縁取りは赤く、しかしすぐに真紅は消え去り、ピンク色に変わる。それを眩しい光が包んでいる。彼女の表の顔は小悪魔的でもあり、それでいながら汚れが滲み出してはいない。隠れているのはおそらく光り輝く妖精なのではないだろうかと、雅也は思い描く。今度の作品はなかなかに面白いものになるだろうと予想する。

そういう物思い、というか創造を想像することに取り憑かれた彼を静香は見つめ、彼の中にある種の妖術性がまた湧き上がるのを感じる。そのことに気づいた時、静香は雅也の秘密を知った。彼を破滅させるには彼の創造性を壊し、アートを奪えばいいのだと彼女は意識していた。だからその創造の源泉を彼から遠ざけていけばいいのだった。魔術書を魔術師から遠ざける様に。ある種の魔術師は魔術書、あるいは魔法書、あるいは魔導書がそばにないとその魔術を行使することが不可能になる。なぜなら彼らは魔のエネルギーをそこから導き出しているのだから。

雅也の主なる創造源が男と女の営み、あるいはその関係性の破滅や破壊と関係があると気づいた静香は、皮肉な笑みを時々浮かべる様になった。多くのファンが彼の曲を美しいと絶賛するが、そこに神性などないのだった。

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